感想「神の子どもたちはみな踊る」村上春樹

本の概要

この本は2000年に刊行されており、2002年に文庫化されています。私が所有しているものは2007年の10刷となっています。

購入時期・再読回数

確か2008年くらいかな?

これも5~6回くらい読んでいると思いますね。

あらすじ

この短篇集に収録された物語は、基本的に、1995年の2月が舞台に設定されています。

この本には6本の短篇が収録されており、そのうち5本は雑誌で5か月にわたって連載され、6本目が描き下ろしとなっています。そのためかどうかはわかりませんが、この6本目の「蜂蜜パイ」という短篇は、他のとは少しテイストが違います。しかし、テイストが若干違うだけで、物語の芯は同じだと思いますね。「蜂蜜パイ」は、この連作短篇の流れを締める重要な短篇として書かれている印象を受けます。

感想

この「蜂蜜パイ」という短篇は、とにかく主人公の短篇小説家が格好良いんです。何と言うか、彼の人生がとでも申しましょうか。彼は正しい時に正しい選択ができなかったのかもしれませんが、最終的にする決断がとても格好良いと私は思うんです。そういった意味では、「ねじまき鳥クロニクル」の主人公にも通じる格好よさだと思いますね。物語も暖かいテイストで書かれていて、とても面白いですよ。

「蜂蜜パイ」を除く他の短篇は、どれも重い空気感が漂っています。しかし、物語に救いがないか?と問われればそんなことはないと思うんですよ。希望はあると思います。収録されているどの短篇にもそれはあると思っています。

この短編集は、1995年を切り取っているのではないでしょうか?私は千葉県生まれなので、そのときの2つの出来事に対して、当時小学生だった私は理解しきれていませんでした。

だからこうやって今その時の空気を感じることができるのは、とても貴重な体験だと思っています。こういうことを出来るから、私は読書を辞められないんですよ。

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