感想「辺境・近境」「辺境・近境 写真篇」村上春樹 松村映三

本の概要

この本は1998年に刊行され、2000年に文庫化されました。村上春樹さんの旅の記録と、松村映三さんの写真です。

2008年に、新しい写真が追加された新装版が発売されているようなのですが、私の所有している文庫は、2007年の12刷、2006年の5刷(写真篇)になりますので、ヴァージョンとしては古いものになります。

旅行記を読みながら、同時に写真篇も読まれると、より一層文章が実態に近付きます。

購入時期・再読回数

おそらく2007年~2008年に購入したものだと思われます。再読回数は3回くらいかな?

あらすじ

この本は旅行記なので、あらすじはありません。

感想

7つの旅の記録が記されています。気に入ったいくつかを紹介したいと思います。

「無人島・からす島の秘密」

1990年の8月に村上春樹さんと松村映三さんが、瀬戸内海にある無人島に行くという内容です。

無人島に行くというと、大冒険を連想しがちですが、この内容は・・・(笑)。旅は成功とは言いがたいですが、実際の冒険はこういったものなのかもしれませんね。

「メキシコ大旅行」

1992年の7月の、メキシコ旅行記になります。

これはいろいろと考えさせられると思います。この旅行記の中で、村上春樹さんは好奇心について語っています。村上春樹さんの小説にも(ねじまき鳥クロニクル)好奇心についての興味深い文章がありましたが、感じ方としては同じものなのかもしれません。

「ノモンハンの鉄の墓場」

1994年の6月に、ノモンハンに実際に行ったときの旅行記になります。

「ねじまき鳥クロニクル」を読まれた方はご存じかと思いますが、この小説ではここが舞台の一部になっています。

「ねじまき鳥クロニクル」を読んだときにも思いましたが、この旅行記を読んでも、同じように考えさせられると思います。

途中、野生の狼のエピソードは、非常に心に残るシーンだと思います。

「神戸まで歩く」

1997年の5月に、村上春樹さんが一人で西宮から神戸まで歩いて感じたことを文章にした旅行記です。写真は後日同じ道を松村映三さんが歩いて撮ったとのことです。

この旅行記で、この本は終わるわけですが、この本の最後に相応しい旅行記になっていると個人的には思います。村上春樹さんが、故郷についてかなり本音を語っているのではないのかな、と思いますね。特に、「山」と「海」のエピソードですね。これは「羊をめぐる冒険」にも出てきたエピソードですね。そして、1995年のことについても語っています。

僕たちには、いったい何が出来るのでしょうね。

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村上春樹
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あとがきは読まない