感想 「追い風ライダー」米津一成

本の概要

この本は過去に感想を投稿した、「俺はバイクと放課後に 走り納め川原湯温泉」の帯に、「この作品を読んだ人におススメの本!」と紹介されており、表紙のイラストをみて自転車の話も読んでみるかと思い、最近アマゾンで購入しました。


私は基本ブックカバーを付けないので、そういうとき帯は邪魔でしかないのですが、今回は帯が付いていて良かったと心底思いました。帯は広告になるんですね。

2012年に刊行され、2015年に文庫化されました。

購入時期・再読回数

2018年の9月に購入、今回が初読です。

あらすじ

この本はライダーとタイトルが付いていますが、バイクではなく自転車乗り達の話になります。短編が5本とエピローグが入っており、各短編の主人公達が脇役として別の短編にも登場します。

感想

こういった連作短編小説が私は大好きです。それはきっとひとつ話が終わっても、次の話で前の主人公達が生きているということが、読んでいて伝わるからだと思うんです。

基本的には、自転車に乗っている/乗っていた人たちの物語です。乗っている人は、乗り続け新しい道を探し、乗っていた人たちは新しい出会いでまた自転車の世界に入り込んでいきます。この描写がまた秀逸で、私も自転車が欲しくなりました。

考えてみれば、自転車って高校生の時くらいまでしか乗っていなかったんですね。この本に出てくる自転車は、学生の時に乗っていた自転車とは違い本格的な自転車なんですが、自転車もいいなあと思っています。

なんだかバイクや自転車ばかり欲しがっているようですが、本を読んでいるとそういうことは良くあります。

本を読んでいる最中って、私がその物語の中で生きていて、その世界の空気を吸うことが出来るんですよ。それこそが読書の一番の醍醐味だと思うんです。
私は現在バイクも自転車も持っていませんし、「俺はバイクと放課後で」や、この「追い風ライダー」に登場するような場面を走ったことももちろんありません。でも、本を読むっていうのは机に座って本を読んでいるだけなのに、彼らと同じ風を感じることができるんです。

走っている途中に雨が降ってくる場面では、その場面がすごくリアルに、それこそ手に取るように目の前に浮かびます。そういう自分の頭の中が映画館になる感覚って、物語に触れているときくらいだと思いますよ。

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